弁護士の福山和人氏(共産支援)と元官房副長官の松井こうじ氏(自・公・立・国推薦)による事実上の一騎打ちとなった京都市長選挙は4日、投開票が行われ、松井氏が逃げ切った。
松井氏が組織力と資金力で圧倒的に優位であることは分かっていたが、最終盤になってマスコミの出口調査で競り合っているということを聞き、居ても立ってもいられなくなった。
死にたくなるような重税を国民に課しておきながら、自民党の国会議員であれば、何億円でも脱税できる。その自民党を支えているのが公・立・国だ。
日本政治の宿痾ともいえる自・公・立・国を京都市民が倒そうとしている。今、ここで一矢報いなければ、我々国民は永遠に奴隷だ。
パレスチナ、能登、柏崎原発取材ですでに巨額な赤字を抱えていても、京都市民の戦いを取材し記事にしたかった。
京都まで遠征し投票所で有権者の話を聞いた。案の定だった。
候補者が当選して市長となったら、どちらを向いて政治をするかが手に取るように分かるような選挙だ。大企業を向くのか、市民を向くのか。
医療費は高い。敬老乗車証は値上げされる・・・福祉はバッサバッサと削る一方で市役所の増改築などハコモノには湯水のごとく予算を使う。
人口145万人の大都市京都を支配しているのは典型的な大企業優先政治だ。
自他ともに認める庶民派の福山氏は「市の予算の1%があれば、子供の医療費を18歳まで無償化できる。高齢乗車証の値上げ見直しができる」と訴えた。
ハコモノよりくらしを再生させることが京都の活性化につながるとする考えだ。
福山氏は町の弁護士としてお年寄りや若者の血のにじむような悲鳴を直接聞いてきた。選挙期間中は辻説法を重ねた。行く先々で福山氏を囲む輪ができた。
一方の松井氏は大企業回りに力を入れた。ある有権者は街で松井氏を見かけたことがあまりないと話す。
松井氏は大企業と巨大宗教組織からなる自公立国が全面バックアップしている。
2児の母である左京区の主婦は「(現在の門川市政は)子どもの方を向いていないのを肌で感じる。子育て政策が掲げられていても手間がかかる。遅い。頼れない」。
東山区の主婦は京都市庁舎建設を決め豪華茶室を作った門川市政に不信感を露わにする。そのうえで「松井にマンマ受け継がれる」と警戒感さえ示す。
自・公・立・国の結託は大政翼賛会にも等しい。市民の生活は蔑ろにされファシズムに道を開く。
~終わり~
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《読者の皆様》
三重苦の借金となりました。赤字に赤字を重ねることになります。