安倍元首相を手製の銃で殺害した元自衛官の山上徹也容疑者は、統一教会の信者だった母親が教会に多額の献金をさせられ一家が破産した。統一教会に対して恨み骨髄であることは言うまでもない。
事件の背後には安倍首相と統一教会との深い闇があるのだが、官邸御用達メディアはそれをなかった事にする方向に世論誘導しようとしている。
NHK(7月12日)は以下のように伝えた―
「これまでの調べで山上容疑者は…(中略)宗教団体への恨みから近しい関係にあったと思い込んだ安倍元総理大臣を狙ったとみられています」。宗教団体とはもちろん統一教会のことである。
NHKに限らず他メディアも山上容疑者の「思い込み」にしたがっている。
ところが実際は安倍元首相と統一教会による被害は密接不可分だった。
12日、全国霊感商法対策弁護士連絡会が、記者会見を開いて明らかにした。2時間半にわたる会見の内容を要約するとこうだ―
韓国に本部がある統一教会と日本政界をつないだのは岸信介元首相だが、ここまで被害を拡大させたのは孫の安倍晋三首相(当時)である。
連絡会事務局長の山口広弁護士は次のように明らかにした。
「安倍政権になってから若手の政治家たちが統一教会のさまざまなイベントに平気で出席するようになった。それまでは政治家が参加しても伏せていた」
「最近は若手の政治家が大手を振って参加してコメントをするようになった。なぜかというと統一教会と近いということを我々さえも知るようなった」
「この政治家が安倍政権の中では大臣とか副大臣とか政務官に登用される傾向が顕著になってきた。自分が登用されるためには統一教会と仲良くしていた方が早く出世できるという認識が浸透し始めた」。
安倍首相(当時)は《統一教会につないでやったんだぞ》と若手に恩を売ることができるのだ。それは力の源泉にもなる。
当選回数の浅い若手政治家(国会議員)にしてみれば選挙の際、統一教会の会員は有用な運動員となる。
統一教会と自民党(一部野党も)はウィンウィンの関係を築きあげたのである。
教団は警察の摘発を避けるため政治家たちをフルに利用した。被害はその分拡大した。
身ぐるみ剥がすように財産を奪い、借金させてでも献金させる。生き地獄の犠牲者は増え続けた。
統一教会による過酷な収奪システムの大黒柱が安倍首相だったのである。被害者救済活動を35年にわたって続けてきた弁護士たちが、口を酸っぱくして言い続けてきた。
NHK、日テレ、TBS、フジ、テレビ朝日、テレビ東京・・・全社来ていたが、報道したとしても一般論で済ませるのがオチだろう。
~終わり~