「学術会議への人事介入」に抗議する菅野完のハンストは、きょう19日午前11時で400時間を越えた。
この日の午後、ハンスト突入後2度目となる医師の診察を受けた。菅野によれば、心電図をとり、血圧を測り、採血された。
医師は「飢餓状態である」としながらも「(ハンストは止めるべきか、どうか)今のところ判断はつかない」と診断した、という。
田中は菅野本人に「どうするのか?」と一応確かめた。菅野はドクターストップがかかっても「はい、そうですか」と簡単に止める性格ではない。
菅野は「(ハンストを)続ける」と強い意思を示した。
この日の朝、ハンスト現場にソーラーパネルが設置された。
支援者から届いたカンパに一筆が添えられていた。「抵抗の拠点の維持費として」と。
涙した菅野は決意した。「せっかく頂戴したカンパを消えて行く物に使いたくない。どんな環境でも書き続けて、権力と対峙する。その設備投資に充てよう」。
ソーラーパネルは晴天であれば100Wの発電能力を持つ。チャージもできる。折りたたみも可能だ。全国どこにでも持ち運べ、そこを抵抗の拠点とすることができるのだ。
「これで徹底抗戦する」。菅野は落ちくぼんだ目を輝かせた。(文中敬称略)
~終わり~