世界で最も命が軽んじられているガザで、奇跡とも呼べる新しい命の誕生があった。
イスラエル軍の空爆で殺された母親から帝王切開で取り出された子供が生きていたのだ。
イスラエル軍の猛攻が続くガザ中部のデルバラ市の民家に25日午前2時頃、F16戦闘機が2発のミサイルを投下した。
民家には妊娠9か月のシャイマ・カナンさん(23歳)一家が寝ていた。家屋は全壊。
シャイマさんは救急車で市内のアルアクサ病院に搬送されたが、すでに死亡していた。医師らがすぐに帝王切開手術を行い、赤ん坊を取り出した。生きていた。女の子だった。
手術にあたったファディー医師(40歳)は次のように語る―
「母親が死亡して取り出されるまでの間、この子には血液も酸素も与えられなかった。生きて生まれてきたのは奇跡だ」
だが「肺と心臓にダメージを受けており、重篤な状態だ」。
赤ん坊は集中治療室に置かれた保育器のなかで、かすかな呼吸を続けている。
ファディー医師は「48時間を越せば、この子はずっと生き続けるだろう」と話す。間もなく36時間が過ぎようとしている(26日午後2時/日本時間午後8時で36時間)。
アルアクサ病院は21日にイスラエル軍の爆撃を受けている。ここで赤ん坊が命をつないでいくことになれば、これほど たくましい 命はない。
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