鳩山民主党の迷走と谷垣自民の体たらくで新党が雨後のタケノコのごとく顔を出している。「第3極を目指す」などといったお題目を掲げているが、顔ぶれを見ると「政党助成金目当ての理念なき数合わせ」と思えて仕方がない。
新党の本家本元「みんなの党」の街頭演説風景を久々に取材した。自民でも民主でもない第3極を目指す同党の政策理念は明解だった。
24日の街宣場所となった横浜市の青葉台駅前では、江田憲司幹事長の甲高い声が響き渡っていた。「脱官僚と地域主権で国家経済の大リストラをする。官僚の無駄遣いは一円残らず吐き出させる」。
昨年1月、公務員制度改革が骨抜きにされたとして、渡辺喜美氏がたった一人で自民党を離党し、2日後に「脱藩官僚」の江田憲司氏が合流した。筆者はそれ以来フォローしてきたが、掲げる政策や主張が1年以上経った今も全くブレていないのである。
青葉台駅前でみんなの党の街頭演説に耳を傾けていた有権者に聞いた―ー
「鳩山政権はバラまきのために国債を発行しまくっている。孫子の世代に借金をツケ回してはいけない。民主党には不安を通り越して不信を抱く」。(60代・男性=商店経営)
「鳩山さんは言ってることがコロコロ変わるが、江田さんはブレない。民主党では公務員の削減はできない」。(40代・男性=会社員)
「民主党政権は心配。外交がはっきりしていない。組合との関係で公務員制度改革はできない」。(50代・女性=主婦)
地方は身を切るようなリストラを行っているのに、手つかずに等しいのが国の行政府である。それもそのはず民主党政権を支えているのは公務員労組だ。民主党はマニフェストで一応「公務員人件費の20%カット」と謳っているが、選挙でお世話になっている公務員労組に弓を引くようなことをできるはずがない。
財政規律を立て直し活力を取り戻しつつある自治体は、首長、議員、役所の職員自らが大幅な賃金カットを断行している。
事業仕分けは当然だが、先ず行政府のリストラを行わないことには国の経済に活力など生まれっこないのである。
夏の参院選までに民主党政権への不満がどれだけ国民の間に募るか。みんなの党の獲得議席となってはね返ってきそうである。
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