野党合同による「森友文書改ざん問題」の対政府(財務省、国土交通省、会計検査院)ヒアリングがいつものごとくあった。きょうは異変が起きた。
政府の官僚が全員欠席したのだ。理由は森友学園の籠池前理事長夫妻が出席したからだ。官僚が誰一人として出席しない「対政府ヒアリング」は明らかに異常だ。「対政府」が成り立たなくなる。
野党事務局が12時30分に籠池前理事長夫妻の出席を財務省に知らせると、財務省は13時に欠席の連絡を入れてきた。財務省に続くように国土交通省、会計検査院も欠席を告げてきた。
財務省に理由を尋ねると「民間人とは同席できない」と答えたという。
野党の事務局員が「統計不正の野党合同ヒアリングには明石(順平)弁護士が出席していますが」と言うと、財務省は「明石弁護士なんて知りませんね」と答えた、という。恐るべき「知らばっくれ」である。
財務省は籠池理事長が出席するきょうの合同ヒアリングには、何が何でも欠席せねばならなかった。
役人たちは安倍首相のウソを繕うために公文書を改ざんしてきた。
森友事件の当事者である籠池前理事長夫妻の証言と突き合せたりすると、さらに矛盾が生じてくる。
安倍首相を守るためには欠席する他なかったのである。
森友文書改ざん問題の追及を続けてきた野党議員たちの質問に、籠池氏は淀みなく答えていった。
籠池夫妻が長期にわたって拘置所に勾留された理由があらためてよく分かった。安倍首相にとって、籠池氏の口は封じる必要があったのだ。
検事出身の小川敏夫議員が尋ねた。「籠池さんの起訴状を見ますと、『建設会社と共謀して』とある。なのに建設会社は刑事訴追されず、逮捕されたのは籠池さんだけ。なぜか?」と。
籠池氏はこう答えた―
「建設会社(藤原工業、キアラ設計)と安倍首相側が司法取引したんだと思います。建設会社をめぐっては安倍首相にとって知られたくないことがたくさんありましたから」。
森友問題に関係する省庁の官僚たちが全員欠席した理由の一つがここにもあった。
出席しようものなら、彼らは安倍首相のために またまた 公文書を 改ざん せねばならなくなる。
~終わり~
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