I’m not Abe で官邸とテレビ局に痛撃を与えた元経産官僚の古賀茂明氏。脱原発と護憲主義を掲げる氏が夏の参院選に出馬すれば、野党陣営の目玉となるだろう。
安保法制に反対する神奈川県の市民団体有志が6日、江田憲司・民進党代表代行の地元事務所(横浜市青葉区)を訪れ「民進党として古賀氏を推薦するよう」要請した。
国会会期中であるため江田氏の秘書が対応した。江田氏は7日の定例記者会見で、市民団体有志からの要請があったことを認めたうえで「古賀氏が出馬の意向を示せば検討するに やぶさか ではない」と前向きな姿勢を示した。
江田氏は「古賀さんとは通産省時代から30年来のつきあいがありますから…」と、出馬への期待を仄めかした。(江田氏が1年先輩)
古賀氏を躊躇させているのが原発だ。民進党は最大の支持母体である連合で主導権を握る電力総連に気兼ねして「原発再稼働反対」を打ち出せない。
「原発反対」を明確に示さない限り自民党と変わりがなく、有権者の広範な支持は得られない。
民進党が抱える最大のジレンマだ。御当人たちが気づいていないところが、民進党の おめでたい ところでもある。
市民団体が担ぎ出した民進党推薦候補として、古賀氏が街頭に立てば、「護憲」「原発反対」を明確に唱えることは疑う余地もない。
選挙での論戦を通じて「2030年代末までに原発をゼロにする」などという民進党のマヤカシは鳴りを潜めるだろう。
「第2自民党」とまで こきおろされる 民進党の負のイメージが少しでも改善されれば、野党陣営にプラスになるはずだ。
古賀氏が出馬することになれば、民進党のタブーに一石を投じることになり、選挙戦は活気づく。
参院神奈川選挙区(4議席)は、自民党が三原じゅんこ氏(公認・比例現職)と中西けんじ氏(元みんなの党→自民推薦)、公明党が新人を擁立し、過半数を狙う。
野党陣営にとっては負けられない選挙区だ。
~終わり~