前知事がパワハラ疑惑などで失職したことに伴う出直し県知事選挙の投開票が、きょう17日、行われ、斎藤元彦前知事の再選が確実になった。
斎藤前知事は下馬評では本命の稲村和美候補(前尼崎市長)に引き離されていたが、逆転の末、圧勝した。
両者の明暗を分けたのはネットだった。稲村陣営は基礎票を大きく上回る得票を叩き出せるネット選挙のプロを自陣営に入れなかったのである。
リベラル思想の持主で氏素性もはっきりしているネットプロのA氏が「手伝おうか?」と申し出たところ、稲村陣営のネット担当者は「業者は要らない」と言って拒否したという。
一方、逆転勝利した斎藤派はネット選挙全開だった。
インフルエンサーT氏が「マスコミが斎藤候補の疑惑を捏造した」と刷り込んだ。有権者はそれを信じ込んだ。まるで集団催眠のようだった。
ユーチューバーたちはビュー数が稼げるので、こぞって参加する。ビュー数がビュー数を呼ぶ好循環で「疑惑は捏造だった」が、真実として定着してしまったのである。
大票田、西宮市内のタクシー運転手は「斎藤さんのところは初めはショボかったが、T氏が入ってから一気に盛りあがった」と話す。
稲村陣営がネット選挙に精通していたら、こうまであっさり敗北しなかっただろう。
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レバノン取材の大借金を抱えたまま、無謀にも兵庫県知事選挙に来ました。