「課税なき所に統治なし」。納税は国家の基礎である。にもかかわらず、この国は税務署の最高責任者が国民から「辞めろコール」を浴びるありさまだ。
きょう午後、大学教授や弁護士らが国税庁と財務省に佐川国税庁長官の辞任と罷免を求める署名1万706筆を提出した。
国税庁の佐川長官自らに辞任を迫り、任命権者の麻生財務相には罷免を求めたのである。(主催:森友・加計の幕引きを許さない市民の会)
1万706筆の中には現役の税務署職員による署名も含まれていた。「徴税の業務に支障をきたしている」とのメッセージが添えられていた、という。
「市民の会」の醍醐聰・東大名誉教授に財務省正門前で話を聞いた。税務大学校で教鞭をとっていた醍醐名誉教授は憤りを隠さなかった ―
「納税者は領収書の提出がなければ受けつけてもらえない。本当にこれで国家と言えるのか?あまりにもいい加減」。
財務省は地方課広報連絡係の内村裕幸係長が、国税庁は財務相談室の大竹素彦相談官が対応した。
醍醐名誉教授らが「佐川国税庁長官はなぜ就任の記者会見を開かないのか?」と問うと、大竹相談官は「諸般の事情により」と答えた。
「会見を開くと国会答弁のウソがばれるからか?」と畳み掛けると「答えられない」と かわした という。
「麻生大臣には(署名が)届くのか?」と聞くと内村係長は答えなかったそうだ。
醍醐氏は「大臣には届かずにどこかで止まってしまう」「根元まで腐っている」と口角泡を飛ばしながら指摘した。
〜終わり~