「新社会運動にキレイゴトごとは一切不要・10月4日15時突撃。場所:経産省テント村前」―
「行動する保守運動(在特会系)」のカレンダー上で襲撃予告したメンバーはその通りにやって来た。
メンバーの中心人物はこれまでにも度々脱原発テントを襲い、今年1月にはテントを破壊した“実績”がある。
それでも警察は ならず者たち をガードした。警察行政の最高責任者(国家公安委員長)である山谷えり子氏は、在特会との交友関係が取り沙汰されている。
ネトウヨ政権だからネトウヨたちが勢いづくのか。
「新社会運動」なる組織のメンバーは午後2時半過ぎ、財務省前に現れた。大通りをはさんで経産省の対岸だ。
組織のノボリを街路樹にくくりつけると、リーダー格の桜田修成氏は「北朝鮮へ帰れ」などとヘイトスピーチを撒き散らした。
大義名分としての「原発推進」も忘れなかった。
ならず者はわずか10人あまり。警察は私服制服合わせるとその10倍はいた。ものものしい警備だ。
警察官たちは写真を撮らせまいと立ちはだかった。
100人以上いたカウンターが実力で ならず者たちを追い返そうとしたが、警察が阻止した。
警察に守られた桜田氏らは1時間余りにわたって民族蔑視のフレーズをがなり立てた。
カウンターに一人で参加した女性(多摩在住・40代)は話す―
「知り合いの男性が、安倍政権は国民に支持されて選ばれたから従うのは国民の義務だと言っていた。反原発も反安保も、やってるのは日本人を装った在日だと信じているのかも」と。
ネトウヨの言説が一般にまで浸透してきたのだろうか。
彼女は「先週金曜日の反安倍デモで隣の人が小柄なおばあさんから掴みかかられたのを目撃した」と語る。
路上からデモに向かって罵倒していた男性もいたようだ。女性は「政府に逆らうことに反対する風潮があるのかもしれない」とつぶやいた。
近年稀に見る最強政権のトップは浅薄な右翼思想の持主で、それをメディアが支える。
ならず者たちが社会の真ん中に躍り出てくる日が来るのだろうか。
~終わり~