これが占領の現実だ。
イスラエル軍は22日、アルジャジーラのラマラ支局に踏み込み、少なくとも45日間の放送停止を命じた。カメラなどの機材も持ち出した。(押収は定かではない)
イスラエル軍は放送停止を命じた理由を「アルジャジーラがテロを扇動し、イスラエルの安全を脅かすため」としている。
ラマラはヨルダン川西岸(ウエストバンク)の中心都市で、パレスチナ自治政府の庁舎などがある。パレスチナが独立した場合は首都となる。
イスラエル軍がラマラに侵攻すること自体は珍しくないが、カタールに本部を置くアルジャジーラの施設に踏み込んだのである。
アルジャジーラのカメラマンは支局に踏み込んできたイスラエル軍を動画撮影しており、緊迫したようすが生々しく伝わる。
イスラエル軍は、2022年、ウエストバンクの最激戦地ジェニンで射殺したアルジャジーラの女性記者シリン・アブアクレさんの遺影も剥がしたという。
ガザでは昨年10月の開戦以降、アルジャジーラの記者カメラマン計4人が、イスラエル軍の爆撃により殺害されている。
イスラエルは5月にも東エルサレムのアルジャジーラ支局に対して活動禁止を命じた。
次はまっとうな報道を続けている西側メディアが狙い撃ちされるだろう。
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