パレスチナ民族にとっては抵抗のシンボル。ユダヤ民族にとってはテロリストー
インティファーダでイスラエル兵を撃ったなどとしてイスラエルの刑務所に計25年間収容されていたファタハ№2のナサル・アブ・ハミド氏(51歳)が、19日夜、移送先のテルアビブの病院で死去した。
氏は末期ガンを患っていたにもかかわらず、刑務所から病院に移されたのは、死亡する2日前だった。事実上の獄中死である。手錠をかけられたまま死亡したとの情報もある。
死去から一夜明けた20日、アブ・ハミド氏が暮らしたアマリ難民キャンプそばの広場では抗議集会が開かれた。大勢の人々が集まりリーダーの死を悼んだ。
約50人からなる武装グループは、空に向けて自動小銃を乱射した。50丁もの自動小銃が絶え間なく弾を放つ音に、空は張り裂けそうだった。
イスラエルまで届きそうな轟音は「遺体を返せ」と叫んでいるように思えてならなかった。
火薬の匂いが蒸せるほど立ち込めた。「カラン・カラン・カラン」…薬莢がせわしなく音を立てて道路に落ちた。
ラマッラーの商店街は店を閉めて弔意と抗議を表した。
~核兵器持つ軍隊に投石で抵抗~
イスラエルとの国境では少年たちが古タイヤを燃やして抗議した。イスラエル軍の装甲車両がパレスチナ側に侵攻してきたが、少年たちが投石で追い返した。
核兵器を持つ軍隊に投石で立ち向かう。ウソのような話だが、本当だ。田中がこの目で見た。
明日(21日)もイスラエルとの国境付近で抗議活動が予定されている。
~終わり~