これは人気取りではない。政策で合流したのである。それもこの国の元凶となっている政策でだ。
「消費税は5%」「個人的には山本太郎さんを応援したい」とツイートしたがために幹部からお咎めを受け、立憲民主党に離党届を提出した須藤元気・参院議員。
ポロシャツにスニーカー姿の元格闘家(42歳)が、山本太郎陣営の街宣ステージに駆け上がると、秋葉原駅前を埋めた聴衆から悲鳴にも近い歓声があがった。(以下、太字は須藤スピーチ)
僕らはロスジェネというキーワードで繋がっています。
ロスジェネは、失われた30年という失敗した経済政策の被害者です。
明らかに政治の失敗じゃないですか。悔しいんですよ。30年間デフレが続き、じわじわと生活水準が下がっていき、今では非正規雇用が(労働者の)40%ですよ。
新自由主義と緊縮財政という誤った政策をとり続けたおかげで、日本はこんなに貧しくなってしまったんです。
そんな中、消費増税そしてコロナ、税金が上がって収入が下がってダブルパンチです。
山本太郎さんは国がやらないから、東京都でやろうと言ってるんですよ。
東京都が変わったら、国が変わらざるを得ないんです。
特にロスジェネの皆に言いたい、立ち上がりましょう。
今立ち上がらないでいつ立ち上がるんですか。僕らは今社会の中核なんです。
もう黙ってないで立ち上がりましょうよ。都を変えて国も変えましょうよ。これが最大のチャンスです。
僕は山本太郎さんを絶対に都知事にします。
須藤元気と山本太郎。政治に向かう2人の姿勢はよく似ている。エネルギッシュに語りかける演説までそっくりだ。
秋葉原の山本街宣に先立つこと3時間前。吉祥寺での宇都宮街宣に応援弁士として入っていた菅直人・立憲民主党最高顧問を直撃した。
菅は消費税増税の言い出しっぺである。
田中は「消費税減税を唱える若手を抑えるのは難しくなっているのではないか」と尋ねた。
菅は「社会保障に充てようというのが当時の考えだったが、今は弊害が出ている。議論をしなければならない」とかわした。
第2、第3の須藤元気が出れば、立憲は野党内での求心力を失う。都知事選の様相も変わる。(文中敬称略)
~終わり~