戦後、最大の危機にさらされている労働者たちがメーデーのきょう、総理官邸に向かって「カネ儲けを優先するな、命を尊重しろ」と訴えた。(呼びかけ:全国一般東京東部労組)
経団連労働部の連合がWeb上のメーデーでお茶を濁したのと違い、資本主義国家の権力中枢に一矢報いた。
猛烈な勢いで感染者が増えるコロナウイルス。致死率も高く、バタバタと人が倒れてゆく。
上級国民はその身を安全な場所に隔離できるが、労働者は満員に近い通勤電車に乗って、三密の職場に行かなくてはならない。
いつ手に届くのか分からない10万円で仕事を休むわけにはいかないからだ。「休業要請するなら補償しろ」は労働者階級の合言葉のようになっている。
資本家の総本山、経団連が支える安倍官邸の前で労働者たちは窮状を訴えた。当然の権利でもある。
学習塾の非常勤講師(50代・男性)は「毎日、出勤を義務付けられているので公共交通機関で出社する。マスクは自前」という。教えるコマ数が減ったため収入は減った。
塾は授業を映像配信に切り替えて、保護者からは満額の授業料を取る。非常勤講師は「焼け太り」と憤った。
危険と背中合わせの清掃労働者は田中に「自宅療養させられているウイルス感染者が捨てたゴミを回収しているかもしれないと思うと怖い」と話した。
マイクを握った彼は「資本は内部留保を吐き出せ。私たち労働者は安倍政治に負けてはならない」とアピールした。
仲間を殺された労働者たちのシュプレヒコールには怨念が こもって いた―
「アベ。貴様の服は誰が作っていると思っているのか。労働者だ」「貴様の家は誰が作っていると思っているのか。労働者だ」
「アベは労働者を殺すな」。
~終わり~
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