【ベネズエラ・カラカス発】 独裁政権の報道規制 真実を伝えるとクビ

政府庁舎前にあまたの兵士が配置されていた。イスラエルと戦争状態にあるレバノンでもこれほどの数はいない。=19日、カラカス 撮影:田中龍作=

政府庁舎前にあまたの兵士が配置されていた。イスラエルと戦争状態にあるレバノンでもこれほどの数はいない。=19日、カラカス 撮影:田中龍作=

 カラカス空港に頻繁に出入りする業者によると、21日から入国審査がさらに厳しくなる、という。主な対象はジャーナリストだ。

 2018年5月の大統領選挙は、マドゥロ大統領が野党の有力候補を投獄、あるいは国外追放したうえで実施された。それ以後、入国審査は厳しくなったのだが、今回さらに厳しくなる。

 マドゥロ政権が国の実態を外に知らせたくないための措置である。ジャーナリストが入ると、政権にとって不都合なことが表に出るからだ。

 ベネズエラ取材を思い立ち始めた頃、専門家に相談すると、「ジャーナリストが合法的に入ることはできない」と言われた。

 田中は写真を撮る際、スモークガラスを施した取材車の中からに限っている。

 国内メディアはすでに自主規制を敷いている。ベネズエラのメディア関係者によれば、特にテレビが真実を伝えない。

 チャベス前政権時の2007年、政府に批判的な放送局が閉鎖に追い込まれた。以後、メディアは事実を隠すようになった。ありのままを伝えた記者はクビになるのだそうだ。

 ジャーナリストの活動を制限する政権がまっとうであるはずがない。安倍政権がそうであるように。

大統領公邸前には土のうが積んであった。いつでも臨戦態勢に入れる構えだ。=19日、カラカス 撮影:田中龍作=

大統領公邸前には土のうが積んであった。いつでも臨戦態勢に入れる構えだ。=19日、カラカス 撮影:田中龍作=

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皆様。このまま安倍政権が続けば起きるであろう惨劇。それを現場から伝えるのがジャーナリストの使命だと思い、南米ベネズエラまで足を延ばしました。莫大な借金です。ご支援宜しくお願い致します…

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