不都合な人物は排除し、自分に批判的な言辞は受け入れない・・・安倍政治の本質を凝縮した光景が繰り広げられた。
東京都議選はきょうが最終日。夕方、安倍晋三首相が秋葉原で自民党候補の応援演説に入った。街頭での演説はこれが初めてだ。場所はAKBカフェ前。首相が愛して止まないアイドルグループのグッズ販売などでおなじみだ。
首相は加計疑惑や強引な国会運営をめぐって、ヤジが飛ぶことを恐れていたと伝えられている。このため警察の警備は厳重を極めた。
森友学園の籠池前理事長が会場にいたところを、私服警察官に見つかり、力づくで排除された。籠池氏は安倍首相から寄付された100万円を懐に入れていた。
カネを返そうとすると、この国では予防拘禁されるのだろうか?
午後4時過ぎ。街宣車の正面に位置する場所に「安倍辞めろ」の横断幕がひるがえった。タテ4m、ヨコ5mくらいの大横断幕だ。自民党スタッフたちが党のノボリ旗を連ねて隠そうとした。
上に政策あれば下に対策あり。市民グループは横断幕を右に移動させた。「安倍辞めろ」コール、「帰れ」コールが交互に繰り返された。
安倍首相の到着が近づくにつれコールの声は大きくなる一方だった。制服警察官と自民党職員は抑えようと前に立ちはだかった。
タイミングを合わせるように、日の丸の小旗を持った青年数人が横断幕の下に乱入してきた。青年たちは「安倍辞めろ」の横断幕を引きずり降ろそうとした。市民グループが横断幕をしっかりと握りしめて手放さなかったため、最後まで横断幕はひるがえったままだった。
自民党のノボリ旗を立てた青年らが、街宣車の後ろからゾロゾロと湧くように出てきた。ヒットラーユーゲントかと見紛うほどだ。
「帰れ、帰れ」「安倍辞めろ、安倍辞めろ」のコールは最後まで途切れることはなかった。記者クラブメディアにチヤホヤされてきた安倍首相にとっては衝撃だったことだろう。「王様は裸だ」と知らされたのだから。
「マスコミはちゃんと報道しろよ」。ある聴衆が報道陣に向かって声をかけた。きょうの事件をメディアがありのままに伝えれば、あす投票の選挙に少なからぬ影響を与えるだろう。
~終わり~
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