マイノリティーや弱者を迫害する独裁政治。街には少数の異民族に対するヘイトスピーチが吹き荒れ、政府は生活弱者を切り捨てる・・・安倍政権はすでに独裁の域に達しているようだ。
「安倍政権とケンカをさせて下さい」。以前からゲイであることを明らかにしていた石川大我・前豊島区議が東京比例区に立候補、「小さな声を国政に届けさせて下さい」と訴えて都内を駆け回っている。
きょうは八王子、立川、豊田など東京都の西部で街頭演説した―
「アベ政権のアベ政権によるアベ政権のための選挙。大手の広告代理店とタイアップして、大金持ちでないと選挙もできない・・・中学高校生に夢は何ですか? と聞くと正社員と答える。不安定雇用が増えているからです…」。
社民党が一貫して取り組んできた貧困と雇用について、石川候補は独自の切り口で語った。
石川候補の真骨頂は自らがマイノリティーであることを明らかにしていることだ。少数弱者の痛みをよく知っている。
「多様性を認め合う。そんな社会を作るための選挙にしたい」。ハードスケジュールで疲労困憊であるにもかかわらず、石川候補は目を輝かせながら話した。
石川候補の演説に耳を傾けていた聴衆に聞いた。
アルバイトをしながら生活保護で暮らしをつないでいる男性(40代)は―
「ずっと共産党に入れていたが、社民党が苦戦しているようなので、今回は社民党に入れる。社会保障、雇用、賃金など切迫した人たちに届くような政策をやってほしい。安倍さんが全部切り捨ててしまったから」。男性はひと言ひと言かみしめるように話した。
東京では投票権がないにもかかわらず、埼玉から石川候補の演説を聞きに来た主婦(20代)もいた。
「規制緩和が進み正規社員も危なくなっている。強い人しか生きられない国になっている。ほとんどの人は強者ではない。だが皆それに気づいていない」。
彼女は東京の友人知人に「石川候補に投票するように」とメールで呼びかけたそうだ。
社民党はいま、危急存亡の秋(とき)に立っている。衆参合わせて5議席の社民党は、1議席でも失えば、政党の要件を満たさなくなるのだ。
小さな声を国政に届ける小さな政党をなくしてはいけない。