自民党再生は先ずシャブ漬け(学会票)からの脱却だ

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選挙に大敗し呆然自失の自民党最高幹部(31日、自民党本部で。写真=山本宏樹撮影)

 麻生首相が辞任表明の記者会見で「公明党との協力関係はひき続き維持した方がいい」と話した。麻生さんに限らず自民党議員の多くは同様の考えだろう。ホントに懲りない人たちだ。
 筆者は公明党・創価学会を云々しているのではない。自民党は学会票にオンブに抱っこしてもらう体質がしみついてしまい、その結果、民意に鈍感になってしまった。これを自民党議員にしっかり自覚してほしいのである。
 知人の地方議員は「汗水流して選挙運動しなくて黙っていても○万票も出てくるのは学会票をおいて他にない。こんな有難いものはないよ」と話す。その通りだろう。自民党は学会票に依存しきっていた。“シャブ漬け”になっていたのである。天下の政権党が酒井法子と同じ中毒症状にかかっていたのだ。
 ○万票を自分が選挙運動して堀り起こさなければならないとしたら、有権者のニーズはどこにあるのかを死にもの狂いになって考えるはずだ。でなければ落選する。10年にわたってそれをして来なかったから、国民の声を聞くのが二の次になった。今回の選挙結果はそのツケだ。それにしても大きすぎた。
 民意に対するあまりにもの鈍感さは、同じく雲上人である官僚の言いなりの体質となった。金融危機による景気後退で巷に失業者が溢れ国民は悲鳴をあげているにもかかわらず、血税を使って「アニメの殿堂」を作ろうとする。「どこが緊急経済対策なのか?」と野党に聞かれると、首相は「日本の伝統文化の発信基地として・・・」などと強弁した。
 それでも学会員が献身的について来てくれれば良かったが、そうではなかった。低所得者の多い学会員は、国民生活を省みない自民党政治にホトホト愛想を尽かすようになった。特に弱者に痛みを押し付けた小泉政権が4年間も続き、自民党への不信感を決定的なものにした。
 自民党は頼りの学会に加え元来の自民党支持層からも、無党派層からも見放されたのだ。楽な選挙を続けてきたバチだ。学会員に言わせれば「仏罰」だろうか。
 「健全な野党」なくして「健全な民主主義」は育たない。政権を取る気も取る努力もしなかった万年野党の社会党と自民党との馴れ合い政治が、何よりの証明ではないだろうか。
 自民党は学会依存の体質から抜け出すことができるのだろうか。若手議員の間からは「改革するんだ」との勇ましい声が聞こえる。だが、彼らのうち選挙で学会票のお世話にならなくても当選できる政治家は果たして何人いるのだろうか。
 「自由民主党は体勢を立て直して必ず政権を奪還します」。麻生首相は辞任の記者会見でこう述べたが、これまた得意の強弁に聞こえるのである。

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