山本太郎が初当選した2013年夏の選挙と同じ雰囲気になってきた。
どこかの大政党のように動員をかけているわけでもないのに、街頭演説会場には続々と聴衆が集まってくる。2時間以上に及ぶ演説を身じろぎひとつせず最後まで耳を傾けるのである。
山本は演説のほとんどを経済政策に充てる。人々が生活苦から脱し、当たり前の暮らしができるようにするための経済政策だ。
「この中に生活が苦しくない人いますか?」
「最後のセーフティーネットは刑務所になる」
「消費税に反対する勢力を増やすしかない」
残りは野党のウソを突く。
「トンデモ法案は体を張って止めなきゃいけない。委員会を開かせないようにして…」
「(れいわ新選組の議員を)10人に、20人に、50人にしてほしい。その時、政治が面白くなる。ガチンコ勝負ができるようになる・・・(政党の構成要件を満たせば)党首として幹事長として政調会長としてテレビに出て、野党の顔面めがけてデッドボールをぶつける」
聴衆は的を射た山本の野党批判にひときわ大きな拍手を送った。
街宣後、聴衆の反応を聴いた。
「(山本は)弱い人、困った人、普通の人に理解がある。この距離感がいい」(40代・サラリーマン)
「消費税反対と財政政策は正論。ハートがある」(70代女性・年金生活者)
旧民主党は政権時に原発を再稼働させ、消費税増税の下地を作るなどした。マニフェスト破りで国民を裏切ったのである。ウソがばれ、参院東京選挙区で2人の現職候補が共に落選するほどだった。
旧民主党の先生たちのほとんどは、なぜ政権を滑り落ちたのかの反省もなく、庶民の生活苦に理解がない。
山本新党が不満の受け皿になれば、一気にブレークする可能性がある。夜明け前が一番暗い。今は革命前夜なのかもしれない。(敬称略)
~終わり~
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