沖縄の高江や辺野古で米軍基地建設・反対運動を繰り広げる人気ミュージシャンの大袈裟太郎さん。6日午後3時頃、おカネを出そうと新橋の郵便局に設置されているATMに通帳を突っ込んだ。
ところが通帳はATMに吸い込まれたままとなり、画面には「中止。お取り引きできません」の表示が出た。備え付けの電話で事態を知らせると、すぐにアルソックの警備員2人が飛んできた。
警備員では対応できなかったため、窓口まで行くと郵便局員から「口座が凍結されている」と告げられた。「ここでは対応できないため、ゆうちょ銀行本社に問い合わせるように」とのことだった。
自宅に帰るとゆうちょ銀行から通知が届いていた。取引停止(凍結)の実施日は5月31日。凍結の理由を「法令や公序良俗に反する行為に利用され又はその おそれ がある」としていた。
翌7日朝9時30分頃、大袈裟さんは問い合わせ先となっている「ゆうちょ銀行・東京貯金事務センター金融犯罪対応課」に電話を入れた。
凍結の理由を聞くと担当者は次のように説明した―
「詳細は申し上げられないが、入金出金がひんぱんにある。詐欺に使われている疑いがあり、あなたを不利益から守るため(口座を)凍結しました」。
とんでもない。大袈裟さんの口座からの出金は月に2~3回。入金はカンパとギャラの振り込みで月15回くらい。それも1回につき1,000~2,000円だ。
金融犯罪に詳しい弁護士は「凍結しなければならない事情がない」と首を傾げる。数百万~数千万円単位で入金があって、すぐに引き出す・・・詐欺だったらそうなっているはずだ。
ジャーナリストでもある大袈裟さんは理不尽な措置をツイッターなどで広く伝えた。明日は我が身。世論はいち早く反応し、口座凍結は「トレンド入り」した。
納得がいかない大袈裟さんが同日正午過ぎに再び、ゆうちょ銀行に電話すると「身分証明書と通帳を持って近くの郵便局まで行くように」と告げられた。その通りにすると凍結は解除された。丸7日間の凍結だった。
ゆうちょ銀行は田中の電話取材に「総合的に判断した」と答えるのみだった。総合的とは何だろうか?
なぜ大袈裟さんの口座は凍結されたのか。沖縄の反基地運動を敵視するネトウヨの通報説が根強い。
ネトウヨは「ゆうちょ銀行がやっと動きだしました」と成果を自慢していた。
といっても世界最大級の金融機関であるゆうちょ銀行がネトウヨの通報で、顧客の口座を凍結したりするはずがない。
このネトウヨは とかくの噂 が絶えない有力閣僚とのつながりが指摘される。安倍友記者のレイプ揉み消しが示すように、権力の働きかけで行政は動く。
ゆうちょ銀行が口座を凍結したのが、その線であっても何ら不思議はない。
お上の御意向にタテつくとこうなる。「一般ではない人々」を萎縮させる効果は十分だ。
~終わり~
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