「総理のご意向」を明るみに出した前川喜平・文科省前次官の記者会見で出た質問が、ある事件を思い起こさせた。
「(国家公務員法第100条の)守秘義務違反にあたると思わないか?」読売新聞記者の質問は、権力の意図する所を示していた。
沖縄米軍基地の一部返還にあたっての現状回復費用を日本政府が肩代わりする・・・密約をスッパ抜いた毎日新聞記者が、情報を渡した外務省の女性職員と共に逮捕された(1972年)。
2人とも国家公務員法(守秘義務)違反である。記者は教唆による共謀だ。
密約のスッパ抜きは国会を大きく揺らした。沖縄返還を自らの偉業にしたかった佐藤栄作首相は激怒。警察に命じて、記者と外務省女性職員を逮捕させたのである。
週刊誌は記者と女性職員の関係をスキャンダラスに書き立てた。テレビのワイドショーも連日、派手に報道した。すると世論は密約よりもスキャンダルの方に振れた。
佐藤首相が国民の血税で沖縄返還を買おうとした密約問題は消し飛んでしまったのである。
大衆は、政治不正よりもスキャンダルに反応する。下ネタはなおさらだ。
「総理のご意向」メモが本物であるという動かぬ証拠が出れば、安倍首相は窮地に追い込まれる。
繰り出す手は「問題のすり替え」だ。前次官のもっとエゲツないスキャンダルを出してくることも十分予想される。
風俗は警察の縄張りだ。「援交」「少女買春」・・・どんなデッチ上げだってできる。
警察庁出身の官房副長官は、前次官が新宿の風俗店に出入りする写真を見せ「こういう所に出入りしているらしいじゃないか」と脅した。
副長官は新たなネタを用意しているはずだ。国民の関心をそちらに振っておいて、前次官を国家公務員法(守秘義務)違反で逮捕することもできる。
佐藤栄作首相は安倍首相の大叔父である。DNAが作用すれば、歴史は繰り返される。
~終わり~
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