「共産党とは徹底的に戦う」(福山哲郎・参院京都選挙区)、「共産党は白アリ」(前原誠司・衆院京都2区)・・・
民進党の看板議員が共産党を敵対視する京都で野党共闘の街宣がきょう実現する、と聞いて会場の京都駅前まで足を伸ばした。
さすがは期待を裏切らない民進党だった。地元国会議員は誰一人来ていない。民進党からは熊本の松野頼久議員だけだった。
松野氏は2012年に消費税増税に反対して、民主党(当時)を離党した。ベターっと民主党→民進党にしがみつくコテコテの第2自民党勢力とは、明確に一線を画する。民進党にあっては珍しく男気のある政治家だ。
「きょうの街宣に来るのに(党から)猛反発があった」と松野氏は明かした。
連合に気兼ねしているのだろうが、民進党の懐の狭さには呆れる他ない。野党共闘が無残にも失敗した「衆院東京10区補選」(10月23日)を思い起こさせた。
街宣の各党弁士は、松野頼久(民進)、穀田恵二(共産・地元は京都1区・比例復活)、小沢一郎(自由)。
街頭の有権者に話を聞いた ―
66歳の男性は「市民を巻き込んだ運動の輪を大きくして行かないと絶対にダメ」と悲愴な表情で語った。
50代の女性に「福山(哲郎)さんが来てませんね」と水を向けると「民進党はおかしい」と怪訝な顔をした。
京都の共産党は歴史的に強いことから、民進党は共産党とライバル関係にある。
小沢・自由党代表の ぶら下がり会見で、マスコミ記者は京都の選挙区事情を一つ一つあげて「野党共闘は難しいのではないか?」と質問した。
小沢代表は「態勢を作ることが先で、個別はその後」と答えた。
田中が「それにしても民進党はノロノロしてますね?」と聞くと、小沢氏は「スピードを上げてくれないとなあ」と民進党に注文をつけた。
今のところ「1月解散」は遠のいたかに見える。北方領土交渉は失敗し、都議会公明党が小池百合子・都知事にすり寄るなどしているためだ。
しかし小池都知事に大きなスキャンダルが出、蓮舫・民進党代表が週刊誌沙汰になるようなことでもあれば、またぞろ解散風が吹き始める。
小沢代表の側近は「いつ解散があっても対応できるように、こうして行脚している」と語る。
第2自民党と言われるコテコテの民進党議員たちには、この緊張感もない。
~終わり~