アメリカに食い尽くされてはならない。「打倒アベ政権」「反TPP」「反戦」「反原発」「格差縮小」で結束しよう―
党派や組織を超えたリベラル勢力で作る「オールジャパン平和と共生」が8日、憲政記念館で総決起集会を開いた。
憲政記念館の大ホールは通路まで人で埋まった。定員は500席だから、参加者は700人はいたはずだ。
組織動員ではない。安倍政権を打倒したいと願う人々が、幅広くいるということだ。
呼びかけ人は植草一秀・元早稲田大学大学院教授。TPPの先駆けだった郵政民営化に反対する論陣を張ったため、権力に陥れられた経済学者だ。
賛同人の一人である鳩山由紀夫元首相がゲストスピーカーとして登壇した。
「(安倍政権の)背後にアメリカがいる。アメリカの意を汲んだ政策を作る官僚に任せるのではなく・・・主権者が ど真ん中 にいる政治を起こそうじゃありませんか」。
アメリカに首相の座を追われただけに鳩山氏の言葉には怨念が込められていた。
アメリカに食い尽くされないようにするためには、まず自公政権を倒すしかない。それには野党が一つにまとまらなければならないのだが、野党第一党である民主党の腰は重い。
憲法学者の小林節・慶大名誉教授は8日、民主党の代表に昼食に招かれたことを明かしたうえで、次のように説いた―
「いくつかの政党の偉い方が したり顔 で基本政策の違う共産党とは一緒にやれないとヌカしている。万年野党にいるバカが政策政策と言ってどうするんだ?」
二見伸明・元公明党副委員長は現状を一喝した。それは全野党議員に向けられていた。
「本当に日本という国のことを考えているのなら、本当に安倍を打倒したいのなら、自分のイデオロギーや政策は神棚に置け」と。
決起集会に共産党からは小池晃副委員長が出席したが、民主党からはヒラ議員が二人だけだった。
司会者は決して共産党支持ではないが、「(国民連合政府を作ろうという)志位さんの提案を重く受け止める」「まともに応えようとしない民主党は落選議員となる(=落選運動の対象となる)」と強調した。
もう後がないことを民主党の岡田代表はどこまで自覚しているのだろうか。
~終わり~