【参院選】ドン詰まりの生活苦が招いた国民民主と参政の大躍進

ヘイトお構いなしの神谷節で有権者を熱狂させた。=19日、芝公園 撮影:田中龍作=

衆院ですでに自公が過半数割れしていることから、事実上の政権選択選挙となった、今回の参院選挙は―

国民民主と参政の大躍進となった。両党を勝たせたのは、出口の見えない貧困だ。もう生きてゆけない。ドン詰まりである。

増税と保険料引き上げで庶民が悲鳴をあげているところに空前の物価高である。もう生きていけない。人々は窒息寸前だ。

にもかかわらず、自民党の森山幹事長は「消費税を守り抜く」と言い放ち、立憲は「食品に限り1年間だけ消費税ゼロ」を掲げた。焼け石に水にもなりやしない選挙公約だ。

そもそも消費税増税は野田代表が総理の際に提案し、自公民の3党合意で成立したものだ。

聴衆は主催者発表で2万人。前回2022年も同じ場所だったが、倍の数集まった。=19日、芝公園 撮影:田中龍作=

参政党は敵を自民と立憲に絞っていた。

重松たかみ候補(全国比例)は、「もし参政党が立候補していなかったら、こんな自民党とこんな立憲民主党だけの選挙になりますね。どちらも増税まっしぐら。どちらも利権まみれ」と訴えた(12日、葛飾区亀有街宣)。

「消費税廃止と積極財政で生活を豊かにする」は参政党のスローガンだった。

自民党と立憲の責任を追及することで庶民の怒りに火をつけ、減税で鎮めた。なかなか上手な戦術である。

千葉選挙区でトップ当選した小林さやか候補。働きながら3人の子育てをした苦労人だ。=8日、船橋市 撮影:田中龍作=

人々が生活苦にあえぐなか国民民主は「手取りを増やす」を一大キャッチフレーズにして、選挙戦を戦った。

街宣に詰めかけた聴衆は、祈るような目で玉木代表を見ていた。不倫男であろうが、そんなことよりも我々の苦しい生活を改善してくれる方が大事なのだ。

大蔵省(現財務省)官僚は26歳位で地方の税務署長を務める。大蔵官僚出身の玉木は税と庶民の台所の仕組みをよく知っている。

「政治の役割は国の懐(ふところ)を豊かにすることではなく、国民の懐を豊かにすることにある。税収の上振れ(税金の取り過ぎ)は国民の皆さんにお返ししたい」と話すと会場から拍手が沸いた。

立憲は物価高が生活苦のOne of Themに過ぎないということが分かっていないようだ。=6日、池袋 撮影:田中龍作=

裏金問題で不信をかっていたとはいえ、国民の生活苦に目を向けようともしなかった自民は大敗した。

拷問のごとき消費税増税の生みの親でもある立憲は、党勢を示す比例の獲得議席で参政に並ばれてしまった。(21日午前1時35分現在)

  ~終わり~
   
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