田中は「イスラエルはハマスとだけ戦争しているのではない」と言い続けてきたが、フェーズが一段階あがった。
イスラエル軍は21日、レバノン南部の港町シドンでファタハ幹部のハリル・アル・マクダ氏を殺害した、と明らかにした。理由は―
同氏がイラン革命防衛隊の代理人として活動し、イスラエルの占領地であるウエストバンクへの武器密輸に関わっているため。
イスラエル軍が越境してファタハ幹部を殺害するのはこれが初めて、とされる。
イスラエル軍はウエストバンクでファタハ掃討作戦を展開している。ファタハの司令部を空爆し幹部を殺害したり、と。2022年末の極右政権誕生以降、本格的になった。
ファタハ戦闘員の家族と判明すれば、全員がイスラエルに連行され、家屋は更地にされたりする。
ウエストバンクの中心都市ラマラのファタハ幹部は「(今回の)暗殺は、イスラエルがこの地域で全面戦争を引き起こしたいと考えていることを示す、新たな証拠だ」と述べた。
田中が常々指摘するように、ガザが停戦すれば、イスラエルは次にウエストバンクで本格戦争を仕掛けるだろう。
戦時内閣が続けばネタニヤフは汚職の刑事訴追から逃れられるのだから。
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『田中龍作ジャーナル』は世界の冷厳な事実を伝えます。
戦地取材の費用を募るために、田中龍作は23日(Friday)も街頭に出ます。