共謀罪の強行採決を翌々日に控えた15日夜、国会議事堂を背にした議員会館前―
「言論潰しの共謀罪反対」「憲法違反の共謀罪反対」・・・よく通る女性コーラーの声だけが響いていた。
共謀罪反対集会が開かれたが、気勢はいっこうに上がっていなかった。静かな集会の参加者は、500人くらいだろうか。
特定秘密保護法(2013年)、安保法制(2015年)の反対運動と比べると、参加者の数も熱気も100分の1だ。
2013年と2015年を振り返ろう―
強行採決が予想される週は連日連夜、数万人の人々が国会議事堂前、議員会館前に押し寄せ、「知る権利を奪うな」「戦争法反対」などと、声をあげた。
人々の叫びは地響きとなって国会議事堂を揺さぶっていた。
あれから2年しか経っていないのに、この静けさは何なのだろう。隔世の感がある。共謀罪が17日、衆院法務委員会で、18日、衆院本会議で強行採決される見通しだ。
犯行を行っていないのに逮捕される。近代刑法のコペルニクス的転回となる一大事なのである。電話はもとよりメールやラインも監視対象となる。権力者に不都合な勢力は一網打尽だ。
共謀罪は「特定秘密保護法」や「安保法制」以上に恐ろしい法律なのである。
にもかかわらず、人々の危機感は薄い。政府が人々に危機感を抱かせないように持っていった、と言った方がいいだろう。
「テロ等準備罪」のネーミングである。マスコミを利用した刷り込みが抜群の効を奏したようだ。
衆院法務委員会の理事会で決まっているのは16日の参考人質疑までだ。にもかかわらず、新聞・テレビは「17日に委員会採決、18日に本会議採決」と伝える。
明らかにリークである。アベ鮨友に象徴される記者クラブメディアが、治安維持法の再来に手を貸す。
~終わり~
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