安倍晋三記念小学校は一大疑獄事件の序章に過ぎなかった ―
愛媛県今治市が36億7,500万円の土地(16・8ha)を学校法人・加計学園(岡山理科大学・獣医学部、応用生命科学部)に無償譲渡するというのである。森友学園の8億円値引きなんて可愛いものだ。
加計学園の加計孝太郎理事長は、安倍晋三氏の米国留学時から友人で、卒業後も頻繁にゴルフや食事を共に楽しむ。首相にとってはお友だち中のお友だちである。
無償譲渡は3日の今治市議会で承認される見通しだ。市民の血税で取得、開発した土地なのだが、市民の知らぬ間に私立の学校が作られることになる。
土地ばかりではない。校舎やグラウンドなどの建設費用240億円のうち半分を今治市が負担する。これも3日の今治市議会で承認される見込みだ。田中は急きょ今治に飛んだ。
まず加計学園の誘致をめぐる展開の速さに驚いた。今治市議会に明らかにされたのが昨年11月。翌12月、用地購入の議会上程があり、同月下旬、可決された。
そして3日、無償譲渡が正式に決まる。起工式は今月20日の予定だ。
事が猛烈なスピードで進んだのには理由があった。今治市議会関係者によると、内閣府からの強い催促があった。「来年(2018年)4月に開校しなければ今治市の国家戦略特区を取り消す」と脅されたという。
国家戦略特区を利用してさまざまな事業を展開しよう、という目論見が今治市にはあった。
総工費280億円からのキックバックという甘い蜜に政治家たちが群がった。今治市議会(定数32議席)で加計学園の誘致に反対しているのは、わずか数名だ。
学校の建設用地はタダで入手する。建物は補助金でまかなう。学生が集まるかは不透明だが、急いで開校しようとする。
日本会議のHPによれば、今治市は「憲法改正早期実現意見書」を採択した愛媛県内の3市のうちの一つである。また、今治の市民運動家によれば、今治市は育鵬社の教科書を使用していた(反対運動が起こり、今は別の教科書会社を採用している)。
学校建設は周辺住民に知らされず、首長と国とでこっそり進められる。学校の理事長または、首長が右翼的思想を持ち、安倍首相と共鳴している・・・
森友学園のスキームと今治市の大学建設事案は外見が驚くほど酷似する。そしてスケールはさらに大きくなった。
~終わり~
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