「安倍晋三記念小学校」への国有地払い下げで、8億円値引きの根拠となった廃材や生活ゴミは、まだ現場にあることが『田中龍作ジャーナル』の取材で分かった。
財務省は8億円も値引きした理由を、埋設物(廃材、ゴミ)が見つかったためとしているが、「埋設物の搬出は確認していない」。民進党の調査に答えた。
国は埋設物の搬出を確認もせずに8億円もディスカウントしたのである。
17日の衆院予算委員会で財務省の佐川宣寿・理財局長は民進党の福島伸享議員の質問に埋設物の中身は「生活ゴミ、プラスチック、廃材」と答えた。
大阪府豊中市の「瑞穂の國記念小學院」の建設現場には、「茶碗のかけら」「靴」「マヨネーズ」などの生活ゴミや建築廃材が残されていた。いずれも古びている。
福島議員の試算によるとゴミと共に搬出した土の量は1万1,100㎥にもなる。これを出して新しい土に入れ替えると4千台のダンプカーが現場を行き来することになる。
夥しい数のダンプカーが土を満載して行き交えば、近隣住民は覚えているはずだ。まだ去年のことなのだから。
『田中龍作ジャーナル』は片っ端から住民にインタビューした。「ダンプカーが行き交っているのを見たことがあるか?」と。
学校周辺を毎朝ジョギングする男性。子供を隣の公園で遊ばせる夫婦・・・住民たちは「見たことがない」「覚えていない」と答えた。異口同音とはこのことだ。
学校を見下ろすマンションに住む主婦は、建設工事が気になるので、ずっと観察していたという。「9mも掘っていない。大きな石ころを2つ運び出しただけ」ときっぱり。
8億円を投じた壮大な土の入れ替え作業の形跡は、現場で うかがう ことができなかった。取材をすればするほど疑惑は深まる。
これは8億円の利益供与である。カネの出所は我々の血税だ。
~終わり~
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