権力にとって不都合な男が、もう一人増えるかもしれない。参院選に出馬するミュージシャンの三宅洋平(無所属・37歳)が当選に向けて勢いづいているのだ。
三宅の選挙事務所(渋谷区)を覗いて驚いた。東京都内の全区市町村、さらには島しょ部まで「花マル」が付いていた(写真下段)。
「(花マルは)選挙公示日(22日)に掲示板にポスターを貼る人の手配がついている地区です」と選挙事務所スタッフは説明した。
つまり三宅洋平陣営は公示日に都内の全区市町村と島しょ部にポスターを貼れるのである。作業をするのはボランティアだ。
民進党は「労働組合に頼らなければポスター貼りができない」と言われる。
公示日のポスター貼りは組織力を計る目安となる。三宅陣営は民進党を上回る「自前の組織力」を持っていることになるのだ。
組織力は集票力でもある。三宅が民進党の小川敏夫を上回る票を獲得しても いっこうに おかしくないのだ。
前回(2013年)の参院選で山本太郎選対に入っていた有力スタッフが今回、三宅選対を手伝う。
そのうちの一人は「(三宅の)勢いは山本の選挙以上」と話す。「政策は太郎さん以上ですよ」とまで言った。
昨夏の安保国会で山本は安倍政権を追い詰めた。山本を上回る政策を持っているというのだから、三宅は相当に勉強したのだろう。
「自民党もびっくり、マスコミもびっくり。選挙に行ったことがないアイツが選挙に行ったんだってさ。そんな選挙にしたい」- 渋谷ハチ公前で行われた立候補記者会見(14日)で三宅は抱負を語っていた。
「自民党もびっくり、マスコミもびっくり。三宅洋平が当選したんだってさ」。開票日(7月10日)の夜は、こんなフレーズが日本中で飛び交うかもしれない。
(敬称略)
~終わり~