イスラエル軍による爆撃は日本時間の22日朝ごろからガザ市中心部にも及ぶようになった。着弾音の近さがそれを知らせる。
爆風で投宿先のホテルの窓ガラスが きしむことも珍しくない。
21日午後10時頃(日本時間22日午前4時頃)、ガザ市のダウンタウンにある複合ビルが空爆された。
ビルは10階建て。一発目のミサイルは8、9、10階を直撃した。ややあって2発目が5,6,7階に突き刺さった。
これまでに10人の死亡が確認された。5階には瓦礫に挟まれた人がいる(写真)。
地元の救急隊が懸命の救出作業にあたっているが、コンクリート瓦礫を取り除く機材がない。人力で除去するのは不可能だ。救急隊も切歯扼腕するしかない。
ガザでは救える命も救えないのだ。ビルには法律事務所、広告会社、住宅などが入っていた。
爆破されたのは5階から上だ。ハマスの地下トンネルとつながりようもない。
イスラエルがヒットしたいハマス関係者が、かりにビルにいたとしても、イスラエルの技術をもってすれば、ビルを出た時にでもヒットできるはずだ。
ハマスの指導者だったヤシン師は2004年、モスクを出た後、ヘリからのミサイル攻撃により殺された。10年も前にイスラエルは、警備が厳重な指導者を暗殺する技術を確立しているのだ。
なぜガザのどこにでもあるような複合ビルがターゲットになったのか? イスラエルはミサイルの命中精度を試す実験でもしているのではないかと勘繰りたくもなる。
救出作業が続く間もすぐ近くでミサイルの着弾音が響いた。
まさか救急隊まで爆撃しないだろうと思うのだが、「救急隊員にハマス関係者がいる」とイスラエルがにらんだ場合はその限りではない。
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