
イスラエル軍のドローンに殺害された女の子。本人が気づくこともなく一瞬のうちに命を奪われた。=2014年、ガザ 撮影:田中龍作=
ガザの子供たちが絵を描くと、決まってドローンを構図に入れる。
イスラエル軍のドローンは絶え間なく上空を旋回する。24時間、重低音の唸り声(エンジン音)を響かせて。
ガザ空爆の8~9割がドローンからの爆撃だ。目の前で肉親を殺された子供たちはPTSDとなる。
父母・兄弟・姉妹の四散した手、足、胴体を目のあたりにするのだ。心に深い傷を負わないはずがない。

子供が描いたドローンの絵。=2014年、ガザ 撮影:田中龍作=
ラマダン明けのことだった。着飾った女の子(12歳)は親に買ってもらったばかりの玩具を手に表通りに出た。そこをドローンの対人ミサイルが襲ったのである。
路上には肉片が飛び散り、靴が片一方だけ残されていた。モスクで礼拝を終えた遺体はすぐに近くの墓地に埋葬された。
ブーン。墓地の上空はエンジン音でうるさかった。女の子を殺したドローンだろう。同じ場所で旋回し続けた。
唸り声も大きい。形がはっきり見える。高度を下げているのだ。
「子供を殺すんだったら俺を殺せ」。上空に向かって田中は怒鳴り続けた。
日本の防衛省がイスラエル製のドローンを選定しなかったのは、せめてもの救いだった。

ドローンに殺された子供に肉親がお別れの口づけを。=2014年、ガザ 撮影:田中龍作=
~終わり~
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無辜の人々、とりわけ子供を殺害するイスラエル軍には突き上げるような怒りを覚えます。
パレスチナの現実を田中に伝え続けさせて下さい。交通費が圧倒的に不足しております。
【経済的に過酷な取材を支えて下さる篤志家様はいらっしゃいませんでしょうか】





