孤独死・行方不明にさせないために ~我が家同然のサロン~

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お婆ちゃんたちの口は速射砲のごとく四方山話を繰り出していた(11日、常盤平団地で。写真:筆者撮影)

 「最近のテレビ番組はつまならくてねえ」「あの店のお菓子は美味しい」「いい歳をとってそんな高価な化粧品を使ってもしょうがない」……
 
小間物屋跡を利用した「喫茶店」はお年寄りたちの話し声ではちきれそうだ。「ふれあいサロン」という名のこの喫茶店は、常盤平団地自治会と地区社会福祉協議会から成る「孤独死予防センター」が運営する。前項で紹介した独居世帯の安否確認と並ぶ事業の柱だ。

 「ふれあいサロン」は3年前の春、オープンした。年末年始をのぞいて1年、360日営業する。コーヒー、紅茶などの飲み物はどれでも1杯100円。何時間いても構わない。かつて社交の場だった井戸端に代るものとして団地のお年寄りたちには大事な場所となっている。ウェイトレスを務めるのは民生委員だ。

 「いやあ~暑いですねえ」などと言いながら、お年寄りたちは自分の家に戻ってくるかのような調子でサロンに入ってくる。ウェイトレス役の民生委員によれば、来る時間も座る場所も決まっているのだそうだ。皆、一人暮らしか老人夫婦世帯だ。

 「サロン」はお年寄りの孤独を癒す場の他にもうひとつの役割を果たしている。前出の民生委員は「いつも来ている○○さんが、最近来ないとなると近所の人に『○○さんはどうしているのか?』と尋ねる」と話す。サロンは安否確認の「情報センター」にもなっているのだ。

 1時間ほど談笑していた男性(67歳)が帰ろうとした。男性は脳卒中で倒れたことがあり、足を引きずるようにして歩く。“ウェイトレス”が男性に声をかけた。「お酒なんか飲んじゃいけないよ!」。

 「姑がうるさいよ!」、男性は応酬した。ウェイトレス役の民生委員は男性にとって家族も同然なのである。

 核家族化が行き着く所まで進み、伴侶を失えば誰しも孤独死する恐れがある。地域が家族同様の役割を担えることを常盤平団地は教えてくれる。

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